今宵、キミが砕け散る


 わかりたくも、なかった。


 「お前は……」


 真紀の手が俺の頭にのって、くしゃくしゃに撫でられる。


 「お前には……俺が、いるだろ?」


 ばっと勢いよく顔を上げると、微笑む真紀が目に映った。


 「ま、き……」


 「ああ。どうした?」


 「たす、けて……、助けて!!」


 「ふっ、当たり前だ」


 永遠の愛なんて信じない。


 だけど、永遠の友情は信じたいと思った。


 真紀を、信じたいと思った。

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