今宵、キミが砕け散る


 「付き合ってないから!!」


 半ば、叫ぶように言った私。


 「なんだ、」と加賀美、「あれぇ?ちがったんだぁ〜」と佐城がぼやく。都司はそもそも起きてすらおらず、目を瞑って寝ていた。


 「へ?あれ、そうなの……?」


 拍子抜けした顔で私を見る優香。


 「……」


 そして何も反応しない美苑。それが地味に怖い。


 「はぁ……すーぐばらす」


 後ろで聞こえた声に勢いよく振り向くと、がっかりした様子の星がつまらなそうに口を尖らせていた。

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