今宵、キミが砕け散る
うざったい視線は相変わらずで、一々イライラしていたらきりがないから、無視を決め込む。
うちの学校は、校内は土足で歩いていいから、下駄箱というものが存在せずラブレターやいじめで定番の上履きに画鋲なども全くない。
だから、優香が女の子達から嫌われていることをあまり自覚していないのだろう。まぁ、あの子なら都司達といなくても美少女だから妬まれるのは変わりない。
そう考えると、ある意味都司達と一緒にいた方がいいのかもしれない。
そんなことを考えながら溜まり場のある旧校舎まで歩く。
お菓子は家にあるものをかき集めてきたから、東のメンバー全員に配れるくらいはあるけど、鞄がパンパンで少し不自然だった。