今宵、キミが砕け散る
「私……、なんか邪魔しちゃった?」
「う、うんん!歓迎、歓迎、大歓迎だよ……!!」
「え、あ、そう、なの……?」
「……あ、そうだ!」
いい案を思い出した私は、佐城から離れて優香の方へと走った。
「優香、今日家に泊まりに来ない?」
「えぇ……!?」
美苑の方をドヤ顔で振り返れば、呆れた顔をされたが、もうあの恐ろしい黒いオーラと黒い笑みは消えていた。
「やだ、……かな?」
フリーズしている優香の顔を覗けば、はっとした様子で首が取れるのではないかと思うくらい激しく横に振った。
「嫌じゃないっ!全然嫌じゃないよ!!」
「本当?」
「うん!……でも、いいの?」
それに私は笑顔で頷いた。