今宵、キミが砕け散る




 「え、こんなチャラチャラしたのと、無言でめっちゃこっち睨んでくるイケメンと、くそ美形眼鏡と、美少女2人が……宵の仲間?え、あ、待て待て待て。え……、ホント?」





 驚いたように目を見開かせ私たちを凝視してくる。





 「自己紹介が遅れてすみません。琴瀬さんと仲良くさせて頂いています。美苑芹といいます」




 よろしくお願いします、と頭を下げた芹くんに続いて、私たちも次々と自己紹介をしていく。




 「か、神崎優香です……!」


 「佐城渚っていいまーす」


 「加賀美、しお、汐梨です!」


 「都司恭夜といいます」




 恭ちゃんが敬語を使うのがなんだか新鮮で、横目で彼をじっと見ていたら、またリビングのドアが開き、そこに全員の視線が集まった。




 「めっちゃ高速で入ったよ〜……って、え。嶺緒!?」





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