今宵、キミが砕け散る




 誰かが、息を飲む音が聞こえた。私の顔がだんだん赤くなっていく。




 お風呂上がりで紅潮した頬、赤みを帯びている唇に、短パンから伸びる、サラッとしたモデルさんのような白い足。




 いつもより、色気が出ていて直視が出来なかった。
 



 「あー、お前お風呂入ってたのか。で、コイツら本当に宵のダチ……?、仲間なのかよ?」



 「あー、まぁ。そんなことろ。っていうかさ、私メールしたのに見てないの?」





 そんな、宵ちゃんの姿をさも見慣れているように話をする2人は歳の差は結構あると思うけど、とても絵になっていた。





 「え、まじ……?うわ、来てた。ごめんね、気づかなかったわ」





 私たちにも申し訳なさそうに謝る彼に、「大丈夫ですから!」と言った。





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