今宵、キミが砕け散る



 「……え、まじ?」



 言いたいことがありすぎて言葉にならない。



 「ま、まじ……です」



 「嘘だろ、あんたら!?」と、思わず叫び出しそうになるのをグッと飲み込んで、一度息を大きく吸って吐いたから質問する。




 「えっと……。優香って、さ。都司が初めての彼氏、とか?」




 「!?、な、何でわかったの……?」




 はは。わかるよねー、そりゃ。わかっちゃうよねー……。




 このままだと、都司の理性との戦いが永遠に終わらない気すらしてきて、なんだか優香よりも都司の方が可哀想になってきた。




 ……次に、都司にあったら憐れみの目で見てしまうかもしれない。




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