今宵、キミが砕け散る
「ほ、本気で言ってるの?宵ちゃん……」
「当たり前でしょ。明日、早速実行してみよう!」
渋々納得した優香に、思わず笑ってしまった。それに気がついた優香は、どうして笑ってるの!と恨めしげに見てくる。
「上手く、いくといいね」
* * *
「ん〜……」
布団の中で、何か暖かいものがもぞもぞと動いて目を覚ました。
「ふぁ、ん、……あれ。優香……?」
私の腕に擦り寄る優香が、幸せそうな顔で眠っていた。
あのまま。寝ちゃったのかな……。
昨夜の記憶が曖昧だ。確か優香と都司、キスさせよう作戦を話していたところまで覚えてるんだけど……。
まぁ、いいか。とベットから起き上がる。優香を起こさないように音を立てず、部屋から出ていった。