今宵、キミが砕け散る
「わぁ、ホントだ!嶺緒さんすごいですね!」
いつの間にやら打ち解けている嶺緒と加賀美達。
私、感覚狂ったのかな……。優香達がすごいっていう料理、普通にちゃんとした朝ごはんにしか見えない。
私達も席に座ろうとしたとき、佐城と目があった。
『大丈夫?』
口パクでそう言ってくる佐城に、コクリと頷いた。
「何々、どうしたのー?」
そんな私と佐城の様子を見ていたらしい加賀美が、ニヤニヤしながら聞いてくる。
「なんでもないよ〜」
佐城がそうは言っても、疑わしげに見つめてくる加賀美を無視して、優香の隣に座った。