今宵、キミが砕け散る
「え、何……。俺なんかまずいこと言っちゃった感じ?」
「加賀美くん、そこんとこちょっと詳しく教えてほしいなー。もしかして宵も?」
「え、あ、はい。そうですけど……?」
「宵……?」
ジロリと私を睨む嶺緒。私の背中には冷や汗が垂れて、心臓がバクバクといっている。
「き、今日はちゃんと受けるから!」
そう言ったものの、嶺緒の怒りは静まず。
「お前、減給な」
一番言われたくなかった言葉を嶺緒は発した。
「ごめん、宵〜」
家を出た瞬間から、加賀美はずっとこの調子だ。
「別にいいけど。私これからお昼と放課後しか溜まり場行かないからね」
その言葉に反応したのは優香だった。
「え、嘘!?」
「しょうがないじゃん。だって、嶺緒にバレちゃったんだもん」
「え、あれってそういうことなの!?バカしーちゃん!」