今宵、キミが砕け散る



ハッとしてそう声を掛ければ、恭ちゃん達は当たり前だと言うように立ち上がった。



「よし、行こう!」



溜まり場を出て、校門へと向かう。ちゃんと教室にいる宵ちゃんは、今はきっとHR中だろう。


しーちゃんと渚くんは、私と同じようにサングラスをつけていた。どこで手に入れたのかは、多分それは渚くんの私物だと思うけど……。


たまに渚くんとスナくんが、サングラスを見せ合ったりしているのを見たことがあるから。私はあまりサングラスの良さと言うのがわからないけど、こういうときにはとても便利だと思った。


まだ時間はあったから、恭ちゃんたちと近くにあるコンビニに寄ってまた学校に戻っきた。


ちょうどいいタイミングだったようで、星くんと宵ちゃん見えた。サングラスをしていても、バレてしまうときはバレてしまうので、電柱の後ろに隠れて様子を伺う。



「っえ!?」



思わず声が出てしまったけど、致し方ない。

だってだって!星くんが、あの繊細くんが宵ちゃんの手を握ったから!

しかも恋人繋ぎ……!!


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