今宵、キミが砕け散る

 あの日、あの時。
 "俺"を救ったのは、あんただった。
 
 嘘を嘘で塗り固めて、いつのまにか真実がわからなくなっていた。

 それに気づいたのは、随分と後で。

 それに気づかれないように、また、私は嘘をついた。

 キミが、笑ってくれて幸せだと思った。

 アナタが、私に愛を与えてくれた。

 幸せ過ぎて、私の存在は迷惑にしかならないと、望まれてないことを忘れてしまっていた。
 
 いつになったら、安心できる?

 いつになったら、許される?


 
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