今宵、キミが砕け散る

 「おー、似合うじゃねぇか」

 私を見た瞬間嶺緒はベタ褒めしてきた。

 「やっぱ青蘭の制服は宵にぴったりだな。襲われないように気をつけろよ?」

 襲われるって……。

 そう言われてふとあの子のことを思い出した。

 神崎優香。

 ちゃんと帰れたかな、また襲われてなければいいんだけど。

 まぁ、もう会うこともないしな。

 「じゃ、行ってきまーす」

 指定の鞄を持って家を出た。


 
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