今宵、キミが砕け散る

         * * *

 入学式は淡々と話す校長の挨拶を眠りながら聞いて(最早聞いてない)終わった。

 クラスが張り出された紙を見てすぐに自分の名前を見つけて、1–1の教室に向かった。

 視線は相変わらずで、いちいち気にしているのも疲れる。

 ガラッと思ったよりも大きな音が立ってドアが開いた。

 赤、青、緑……とまではいかないが、なかなか派手な髪色の人達ばかりで、目がチカチカする。

 やっぱここにもいるんだな、不良。

 そんなことを思いながら、自分の席を探して座った。

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