今宵、キミが砕け散る

 「はい?」

 意味が伝わらないことにイライラしてか、髪をぐしゃっとしてから大きく溜息を吐いた。

 「お前、なんで女に話しかけてんの?」

 そこ一言で、やっと意味を理解したらしい星。

 「わかんない」

 「あ?」

 今度は幼なじみがキョトンとする。

 「なんか大丈夫」

 会話の内容から察するにして、きっと星は女が嫌いなんだろう。

 「宵っつたか?」

 今度は私を見ながら幼なじみが言う。

 「俺は相馬真紀だ」
 
 あ、はい。

 幼なじみ基、相馬真紀は自己紹介をしてきた。


 
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