今宵、キミが砕け散る

 「あ"、ぁ……。も"、やめっ……」

 知っている。

 知っていた。

 でも、認めたくなかった。

 俺が、"普通"の人とは違うってことに。

 ただそれを、受け止める勇気がなかっだだけで。

 なんでだろ。

 なんでこんなに、胸が痛いんだろうか。

 本当の、ことじゃん……。

 零れ落ちた涙に、俺は気づかなかった。









    「そいつ、死んじまうぞ?」










   嗚呼、いっそ

      本当に死ねばいいのに。




 
 
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