今宵、キミが砕け散る

 憧れだった。

 初めはうざかったけど、今思えばその時にはもうあんたに惹かれていた。

 『俺は、嶺緒のままでいいと思うぞ!』

 馬鹿で単純で、

 『心がなかったら、お前今なんで笑えてんだよ?』

 空振りばっかだったけど、

 『俺は嶺緒が大好きだ!』

 真っ直ぐな、

 『一方通行でも、俺達お前を仲間だと思ってる』

 その言葉で、俺がどれだけ救われたか、あんた知らないだろ?



 
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