今宵、キミが砕け散る




 「はぁー、食った食った」

 帰り道を1人歩く。

 食ったら、眠くなってきた……。

 そんなことを思っていると、ケータイが鳴った。

 電話は、流羽からだった。

 急いで応答ボタンを押して、耳に当てた。

 「もしもし」

 『嶺緒か?』

 聞こえた声は、流羽のものでは無く、

 「え、海翔さん?」

 まだ流羽さんが現役だった頃、副トップだった成田海翔さんだった。

< 84 / 324 >

この作品をシェア

pagetop