2番手の俺がキミのヒーローになる物語

屋上

オリエンテーション合宿も終わり、高校生活にも慣れてきた6月中旬。
「じゃあ俺部活行くわ」
「おう、またな」
新はバスケ部に入り、奈緒も陸上部に本入部した。2人は放課後になるとすぐ部室へ向かい、練習に励んでいる。
そんな2人とは対照的に俺は部活に入ることなく呑気に過ごしていた。放課後は一人で過ごす時間が多くなってしまうが、この生活も好きだと感じていた。
「さぁて、どうするかな」
いつもなら一人で帰っていたが、今日はどこかに行きたい気分だった。窓の外を見ると青い空が見える。
「よし」
俺は屋上へ続く階段に向かっていった。
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