最後の一夜が授けた奇跡
「ちゃんとご飯食べたか?」
「・・・うん」
嘘だ。食欲なんてなくて食べてない。
「ちゃんと食べないとダメだろ?」
「・・・ごめん・・・」
「いろいろ買ってきたんだ。何か作るから食べよう。一緒に。」
「・・うん」
「まずはその前にシャワー浴びるか。一緒に。」
「・・・え?」
「転んだら危ないだろ?これからは一緒に入ろうな。」
「それは無理。」
「なんでだよ」

つい最近まで別れていた私たち。
でも、あっという間にいつもの調子に戻れる。

それでも心の中には忘れられない、避けては通れない運命が大きく存在している。

何かが私たちの中でも変わっている。
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