最後の一夜が授けた奇跡
第14章 ~現実~
「来て」
「・・え?」
「いいから来て」
玄関を開けてすぐに石川睦美は私の手をひいて歩き出した。
「ちょっ・・・」
無理やり手をひかれるままに私はエレベーターに乗せられて、石川睦美がエレベーターのボタンを押す。
私の手を握ったまま石川睦美は険しい表情をしている。
かなり強引な彼女。
その様子から怒っているのが分かる。
当然だ。
律樹から石川財閥に婚約破棄を伝えたことは知っている。
「・・え?」
「いいから来て」
玄関を開けてすぐに石川睦美は私の手をひいて歩き出した。
「ちょっ・・・」
無理やり手をひかれるままに私はエレベーターに乗せられて、石川睦美がエレベーターのボタンを押す。
私の手を握ったまま石川睦美は険しい表情をしている。
かなり強引な彼女。
その様子から怒っているのが分かる。
当然だ。
律樹から石川財閥に婚約破棄を伝えたことは知っている。