ブ〇〇〇〇〇〇・シンドローム。その難病は原因不明であり、治療方法も確立していない。そんな窮地に立たされた千鶴が出逢ったのは内科医の戸上先生だった
読了後の今、胸が熱くなっています。温かい台詞が詰まった本作品の核心に少しでも触れられるよう、目を見張る美文を一つでも掬い上げることに必死でした
千鶴。その名前を咀嚼して、千羽鶴を想起して。彼女の心が軽くなって、病が治りますように。そして大きな翼を広げて羽ばたけますように。そんな想いが籠っているのではないかと感じています
誰しも一度はついたことのある嘘。けれど、千鶴にとってのそれは痛くて苦しい奈落を足掻き続けるのと同じだった。もしも彼女のように嘘を纏うしかない状況に陥っている人がいたら。戸上先生のように「よく我慢してこられたね」と柔らかい言葉を紡げたら良い。自分にだけは正直になろう、そう思える夜でした
素敵な作品をありがとうございます