七色の魔法使い~冬に溶けた涙~
その言葉とともに、誰かが倒れる音が聞こえた。音が聞こえた方を見ると、輝一が地面に倒れてる。
「……輝一」
僕は輝一の名前を呼びながら、倒れた輝一に近寄った。
「……だ、大丈夫……」
輝一は苦しそうに微笑んで、僕を見る。あの一瞬で、何が起こったんだろ……。
『……白い花の髪留めを付けたお前、本当に可哀想な子だよな』
「僕のこと?」
妖魔の言葉に、僕と輝一は同時に妖魔の方を見た。妖魔は攻撃をするわけでもなく、ただ僕を見つめる。
『両親に捨てられ、友達には裏切られ……そして、兄は昏睡状態だ……本当に可哀想……』
「それがどうしたの?あんたには、関係ないでしょ?」
『……ショックだっただろう?可哀想に……』
「……」
僕は無言で妖魔を見つめた。……妖魔は、どうしてそれを知ってるんだろう。それよりも……。
「……ショックって、どんな感情なの?僕には、分からない」
正直に、妖魔と輝一に問いかけてみる。輝一は、驚いた顔で僕を見た。
「僕……友達に良く言われたんだ。『感情がない』って……確かに、その通りなのかもしれないって……僕は普通じゃないんだって……輝一たちに出会ってから思い始めたんだ」
『可哀想だ……可哀想だ……だったら』
「……輝一」
僕は輝一の名前を呼びながら、倒れた輝一に近寄った。
「……だ、大丈夫……」
輝一は苦しそうに微笑んで、僕を見る。あの一瞬で、何が起こったんだろ……。
『……白い花の髪留めを付けたお前、本当に可哀想な子だよな』
「僕のこと?」
妖魔の言葉に、僕と輝一は同時に妖魔の方を見た。妖魔は攻撃をするわけでもなく、ただ僕を見つめる。
『両親に捨てられ、友達には裏切られ……そして、兄は昏睡状態だ……本当に可哀想……』
「それがどうしたの?あんたには、関係ないでしょ?」
『……ショックだっただろう?可哀想に……』
「……」
僕は無言で妖魔を見つめた。……妖魔は、どうしてそれを知ってるんだろう。それよりも……。
「……ショックって、どんな感情なの?僕には、分からない」
正直に、妖魔と輝一に問いかけてみる。輝一は、驚いた顔で僕を見た。
「僕……友達に良く言われたんだ。『感情がない』って……確かに、その通りなのかもしれないって……僕は普通じゃないんだって……輝一たちに出会ってから思い始めたんだ」
『可哀想だ……可哀想だ……だったら』