君中毒-Another Stories-
部屋の中にあったのは、大量のフィギュアやポスター等のグッズたち。
「…さっきさ、ミユちゃんって言われてたでしょ?」
ピンクの洋服に、長い茶色の髪。
いかにも何かの魔法を使いそうなキャラクターがたくさんいる…
「これが、そのミユちゃんなんだよね。」
フィギュアの顔を覗き込むゆい。
確かに…似てなくはないかもしれないけど…
ミユちゃんの正体より、隣にいる侑次さんって人の方が気になるよ?
「オレも最初見た時はびっくりしたよー?リアルの世界のミユちゃんかと思ったもん。」
「…あ、あの!」
「ん?どした?」
侑次さんのひょうひょうとした笑顔。
捕え所がないから、本当に困る。
「分からないことだらけなんですけど!!どうして、ゆいはここにいるのかとか…」
「あーそっか。まだ自己紹介してなかったもんね。」
『ごめんねー』とへらへらした笑顔を作る侑次さん。
…笑った顔、可愛い…
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