幸せアプリ
私達は授業中に関わらず廊下に出た。

咎める先生はいない。

不意に振り向いたらーー先生の持つ教科書の狭間にスマホ。


先生までーーー。




「何?
なんか話?まあ、だいたい分かるけどさ。
幸せアプリで、綺麗になりました。
悪い? 可愛くなればそれでいいのーー」




彼女はそういい、アプリを見つめニヤリ、と笑った。



「なんて、願ったの?
幸せアプリになんてお願いしたの?」





この時はーー分からなかった。








「河合エミになりたい」






えっーーーー?





それってーーーー。




「リサ、エミ何してんの?

授業妨害か?」



教室から顔を出したのは、アミ。



は?




つか、今アミなんて言った?


エミーーーー?


誰が?





振り向いたら河合エミがいた。



入院してるはずのエミが。
さっきまで委員長のいた場所に。








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