小動物な後輩君の愛が深すぎる



「ふぅ、少し休憩しようか」

「はいよー、サンキュー」



昼食を挟み、勉強すること3時間。

清花さんの熱血指導のおかげで、見事隼くんは全体の半分の宿題を終わらせた。

お菓子とジュースを補充しに部屋を出ていった隼くんを見送り、参考書にルーズリーフを挟んで休憩に入る。



「透瑠くん、お疲れ」

「お疲れ様です。隼くん半泣きでしたね」

「ハハハ。ちょっと熱が入りすぎたかな」



隼くんは基本、口調も表情も穏やかで、感情の起伏は緩やかなほう。


だけど……今日ばかりは感情が無になっていた。

最初は何度か口を挟んでいたけれど、清花さんの圧にやられてだんだん口数が減っていったんだよな……。



「ただいまー」

「あ、隼、あと宿題どれが残ってる?」

「えーと……読書感想文と自由研究と、数学のプリントかな」

「そう……読む本と研究テーマは決まってるの?」

「いや、まだ」

「……」



隼くん、危機感なさすぎだよ。清花さんうなだれちゃったじゃん。

ルーズだけど、成績は悪くないんだよね。
ただ、計画を立てるのが苦手なだけなんだよね。
< 100 / 236 >

この作品をシェア

pagetop