小動物な後輩君の愛が深すぎる
「……とりあえず、休憩終わったらプリントやって、読む本とテーマを今日中に決めて」

「はーい……」



か細い返事が聞こえ、お菓子がそーっとテーブルに置かれた。

頑張れ隼くん。きっとできるよ。




「なぁ清花、中学の友達から聞いたんだけど、お祭りで男子と一緒にいたらしいじゃん」

「「え」」



お菓子をポリポリ食べながら隼くんが口を開いた。

同時に声を上げた清花さんと顔を合わせる。



「『友達と行くから』って断られて、綿原さんと行くのかと思ってたら……まさかの男子って。いつの間に彼氏作ったの?」

「違うよ、友達だよ」

「ふーん、小学校時代の友達とか?」



ヤバい、腕組んでたから勘違いされてる。

俺だってことは知らなそうだけど……正直に答えたほうがいいのか? 隼くんちょっとやきもち妬いてるっぽいし。

でも、「今、隼くんの目の前にいるよ」なんて言えねぇ。どうしよう……。



「それは……ちょっと言えない」

「なんだよ、秘密主義かよ。なぁ透瑠」

「えっ」



もー! なんで俺に振ってくるんだよー!

ダメだ、清花さんの顔見れねぇ。ヤバい、顔も熱くなってきた。
< 101 / 236 >

この作品をシェア

pagetop