小動物な後輩君の愛が深すぎる




「腹減ったー。そろそろ飯にしよーぜ」



読書感想文用の本を読み終わり、ぐーっと伸びをした隼くん。
時計を見ると、6時半を過ぎている。



「そうだね。スーパーで何か買ってこようか? それかどっか食べに行く?」

「あー、いや、確かカップ麺があったはず」



参考書を片づける手が止まる。

ちょっ、晩ご飯がカップ麺⁉
嘘だろ⁉ 15年生きてて初めてなんだけど⁉



「他にないの? それだけじゃ足りなくない?」

「あとは野菜が少しあったかなぁ」

「それなら俺、野菜スープ作りますよ」

「マジ? サンキュー!」



早速キッチンに向かい、冷蔵庫から野菜を取り出す。

今日隼くんの両親は、懸賞で当たった旅行に行っていて、家には俺達しかいない。

親が共働きだから偏った食生活なんだろう。



「手伝うよ」

「ありがとうございます」



野菜を切っていると、清花さんも合流。

カップ麺用のお湯を沸かすようお願いし、切った野菜を鍋に入れた。

晩ご飯ができるまで、隼くんは自由研究のテーマを決めているらしい。
なんとか間に合いそうでホッとした。
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