小動物な後輩君の愛が深すぎる
自分なりに助言すると、ホッとしたのか、柔らかい表情を見せた。

綿原さんの初めての女友達になれたらいいなぁ……なんてね。



翌日の昼休み。



『失礼しまーす! ケガしたので手当てお願いしまーす!』

『は~い、青石さんガーゼ取って』

『先生! 膝擦りむいた!』

『俺火傷した!』

『は~い、ちょっと待ってね~』



保健委員をしている私は、時々先生のお手伝いをしている。

今日はやけにお客さんが多いなぁ。次々にやって来るんだけど。しかも男子ばかりじゃない?

前はこんなに多くなかったのに……なんで? もしかして噂のせい?



『青石さん、サージカルテープ取って』

『あっ、はい』



おっと、今は考え事より仕事に集中しないと。


委員会が終わり、教室に戻って机に突っ伏す。



『あー、疲れた』

『お疲れー。今日は重労働だったの?』

『ん……精神的に重労働だった』



その姿勢のまま隼に返答した。

いつもはお客さんが来ることは少なくて、多くても手で数えるほど。

だけど今日は10人以上。しかも男子ばかり。暑苦しかった……。
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