小動物な後輩君の愛が深すぎる
私の声に被せるように声を上げた彼。

そのまま呆然とする私に近づき、耳元に顔を近づけ……。



『知ってた? 保健室に来る奴ら、みんな仮病かわざとケガしてるんだよ?』

『なにそれ……』

『み~んな青石さんに下心持ってるんだよ?』

『……ふざけないでください!』



仮病はともかく、わざとって……先生の仕事を増やしてただけ⁉

保健室に来た人達、みんな私のことそんな目で見てたの⁉



『気が強い女も悪くないな~』

『……っ』



眉間にシワを寄せながら言い返すと、彼は不敵な笑みを浮かべて私の顎を持ち上げた。

嫌……気持ち悪い……。

助けを呼びたいのに、あまりの恐怖で声が出ない。

少しずつ彼の顔が近づいてくる。



『っ……いやっ……!』


『────君達何やってるの?』


のどから声を絞り出して叫んだ瞬間、後ろから冷たい声が聞こえた。
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