小動物な後輩君の愛が深すぎる
いないよと答えようとしたけれど……透瑠くんの顔を見たら、なぜか言葉が詰まってしまった。

透瑠くんのことは、後輩としての、友達としての好きだと認識している。

だけど……なんで胸がザワザワするんだろう。



「あっ……すみません、あんな話した後にこんなこと聞いて」

「いや……人として好きな人はたくさんいるよ」



私に対して気がないのだとしたら、顔を真っ赤にして照れたり、やきもちを妬いたり、2人で遊びたいと言い出したりはしないはず。


でも……あっちからしたら姉の友達だしな。

隼と同じで、やたら可愛いとからかってくる先輩だとしか思ってないんじゃないか?


すると、



「あの、交換ノートの件ですけど、もう少しだけ待ってくれますか?」

「うん。いいよ」

「ありがとうございます」



ニコッと笑った彼の顔を見た途端、一気に罪悪感が襲ってきた。


……なんであんなこと言っちゃったんだろう。
そもそも、透瑠くんの前で見たのが間違いだった。

智恵理が教えてくれた情報が今も同じなら……。


ごめんね透瑠くん、ちょっとだけ確認させて。
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