小動物な後輩君の愛が深すぎる
「あっ、青石先輩!」
「お、樹くん!」
下校中、自転車を押している樹くんが後ろから駆け寄ってきた。
「先輩、今日は遅いんですね。もしかして文化祭の準備ですか?」
「うん。樹くんも?」
「はい! さっきパンケーキの看板を作ったんですよ~。先輩のクラスは喫茶店やるんでしたよね?」
「そうそう。私は今日ポスター作ったよ」
ワイワイと文化祭の話で盛り上がっていると。
「あ、実は透瑠、女装コンテストに出るんですよ!」
「ええ⁉」
女装……⁉ 絶対似合うでしょ!
怜也くんよりも可愛いと思う!
「どういう経緯で出ることになったの?」
「仮装の日のうさぎが評判良かったので推薦されたんですよ。本人はめちゃめちゃ嫌がってたんですけど、断れなかったそうです」
なるほど。クラスメイト達の圧力に負けたのね。
「私達のクラスも怜也くんが出るんだよ」
「あ! ヤブ医者の先輩ですね? 楽しみ~!」
何の女装するんだろう。うさぎが好評だったんなら可愛い系かな? 楽しみだ。