小動物な後輩君の愛が深すぎる


「……こんにちは」

「キャー! うさぎちゃーん!」

「可愛いー!」



ボソッと低い声が聞こえると、野太い声と黄色い声が飛び交い始めた。


ちょこちょこ歩きながら登場した透瑠くんは、ツインテールに丈の短いメイド服を着ている。


可愛い……! よく見たら、うさぎの耳つけてない⁉ これは写真撮らないと!



「これは俺の好みドストライクですね……! 専属メイドにしたいくらいです!」

「やめてください、気持ち悪いです」



ちょっ、隼……気持ちはわかるけど、透瑠くん引いてるよ……。

お客さん達めちゃめちゃ盛り上がってるし、これ、優勝しそうじゃない……?







「清花ちゃーん!」

「怜也くん。お疲れ」



体育館を出ると、女装したままの怜也くんに声をかけられた。

近くで見ても本当に綺麗だ。



「水沢くん可愛いかったね~。あれには敵わないよ~」

「怜也くんもなかなかだったよ」
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