小動物な後輩君の愛が深すぎる
「……こんにちは」
「キャー! うさぎちゃーん!」
「可愛いー!」
ボソッと低い声が聞こえると、野太い声と黄色い声が飛び交い始めた。
ちょこちょこ歩きながら登場した透瑠くんは、ツインテールに丈の短いメイド服を着ている。
可愛い……! よく見たら、うさぎの耳つけてない⁉ これは写真撮らないと!
「これは俺の好みドストライクですね……! 専属メイドにしたいくらいです!」
「やめてください、気持ち悪いです」
ちょっ、隼……気持ちはわかるけど、透瑠くん引いてるよ……。
お客さん達めちゃめちゃ盛り上がってるし、これ、優勝しそうじゃない……?
◇
「清花ちゃーん!」
「怜也くん。お疲れ」
体育館を出ると、女装したままの怜也くんに声をかけられた。
近くで見ても本当に綺麗だ。
「水沢くん可愛いかったね~。あれには敵わないよ~」
「怜也くんもなかなかだったよ」