小動物な後輩君の愛が深すぎる
結果は、予想通り透瑠くんが優勝。

校内に名前知れ渡っちゃったし、明日から噂されるかもな。



「ねぇ、俺大丈夫かな? 引かれないかな?」

「大丈夫、綺麗なお姉さんだから」



そのまま怜也くんと一緒に、菫のクラスの店に向かう。

しかし、菫は宣伝のために席を外しているとのこと。

お客さん達からの視線を浴びながら、菫を探しに校内を回る。


ケーキの看板を持ってると言われたけど、人が多いのもあって全然見当たらない。


電話かけてみる? でも、店番中だからスマホ持ってないかもしれないし……。


悩みつつ、ポケットからスマホを取り出したその時。



「1枚だけでいいから写真撮ろうよ!」

「嫌です! やめてください!」




校舎の端から争う声が聞こえてきた。

この声……まさか……っ!


ヒールでもたついている怜也くんを置いて、声がしたほうへ向かうと、



「っ……先輩! 何してるんですか⁉」



そこには、看板を持った菫と花束を持ったメイド服姿の透瑠くんが、複数の男子生徒に絡まれていた。
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