小動物な後輩君の愛が深すぎる
顔を逸らしてニヤついた口元を隠す。

目と鼻の先に可愛い顔があったもんだから、表情を保てなかった。

視界の端にムスッとふくれた顔がちらついている。



「あのさ、ひとつお願いしてもいい?」

「何?」

「…………私も一緒に写真撮って」



心配させた後に、こんなこと頼むなんて不謹慎じゃないかと思う。

だけど……またも潤んだ瞳に負けてしまい、どうしても欲を抑えらなかった。


チラッと目だけを動かす。

あー……やっぱり拗ねてる。



「……いいよ。周り誰もいない?」

「うん大丈夫。ありがとう」



溜め息混じりだったけど承諾してもらい、そのまま何枚か撮らせてもらった。

顔をほんのり赤くして微笑む姿に頬が緩んだ。



「透瑠くんはお昼ご飯食べた?」

「はい。一応コンテスト前に食べました。けど、ちょっとお腹空きましたね」

「じゃあ何か買いに行こうか。まだ時間あるし、お菓子類なら残ってるかも」

「ですね。教室にお財布置いてるので取ってきます」

「……服、着替えてきちゃう?」

「当然です」
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