小動物な後輩君の愛が深すぎる
「あの……どちら様ですか?」

「……私、水沢智恵理さんと同じ中学だった、中島と言います。この前の文化祭で青石さんと一緒にいた者です」

「あぁ! あの時の!」



なんだ、姉ちゃんと清花さんの知り合いだったのか。ビックリした。

あの時、せっかく話してたのに中断させちゃったんだよな。



「もしかして青石先輩に用事ですか? 今テスト終わったのでもうすぐ来ると思います」

「あ、いや…………青石さんじゃなくて、あなたに用事があって来たんです」

「えっ?」



お、俺に?
だとしたら、姉ちゃん関連のことか……?
それか、清花さんへの伝言とか?

一体何だろうと考えを巡らせていると……。



「ごめんなさい……!」



突然彼女が深く頭を下げてきた。



「えっ、あの……どうしたんですか⁉」



予想してなかった唐突な謝罪に困惑しつつ、彼女に顔を上げるよう促す。

すると──。



「私…………あなたのお姉さんのことをいじめていたんです」
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