小動物な後輩君の愛が深すぎる
もう、正直に答えたじゃん。
1年以上も前の話だし、憧れだって知ってるんだから、そんなわかりやすくシュンってしないでよ。
「って、そろそろ行かないと」
「あの……」
「ん? まだ何かあるの?」
「あ……いや、なんでもないです。じゃ」
◇
1週間と数日後、クリスマスイブ兼、終業式の日がやってきた。
式と大掃除が終わり、成績表をもらって、今、帰りのホームルームが終わったところ。
教室を出て、生徒達の波に呑まれながら昇降口へ。
「あ、透瑠くん!」
校門へ向かっていると、自転車を押す透瑠くんの後ろ姿を見つけた。
「清花さん、お疲れ様です」
「お疲れ。樹くんは?」
「デートがあるって言って、急いで帰っていきました」
「あー、そう言ってたね」
横並びでワイワイ話しながら歩く。
先週、保健室で会った時の去り際、何か言いたげな顔してたのがずっと気になっていた。
追及されると嫌かなと思って、様子をうかがっているんだけど……何も言ってこない。
1年以上も前の話だし、憧れだって知ってるんだから、そんなわかりやすくシュンってしないでよ。
「って、そろそろ行かないと」
「あの……」
「ん? まだ何かあるの?」
「あ……いや、なんでもないです。じゃ」
◇
1週間と数日後、クリスマスイブ兼、終業式の日がやってきた。
式と大掃除が終わり、成績表をもらって、今、帰りのホームルームが終わったところ。
教室を出て、生徒達の波に呑まれながら昇降口へ。
「あ、透瑠くん!」
校門へ向かっていると、自転車を押す透瑠くんの後ろ姿を見つけた。
「清花さん、お疲れ様です」
「お疲れ。樹くんは?」
「デートがあるって言って、急いで帰っていきました」
「あー、そう言ってたね」
横並びでワイワイ話しながら歩く。
先週、保健室で会った時の去り際、何か言いたげな顔してたのがずっと気になっていた。
追及されると嫌かなと思って、様子をうかがっているんだけど……何も言ってこない。