小動物な後輩君の愛が深すぎる
冬休み中に、樹と隼くんにも姉ちゃんのことを話した。
いじめた本人と会ったって言ったら、めっちゃ驚いていたけれど、過剰に気を遣ってくることもなく、いつも通り接してくれている。
「それもないよ。だってあれ、4年以上前のだったし」
「えっ?」
口を滑らせ、「あ、やべっ」と声を漏らした樹。
4年前? ってことは、小6の頃?
まだ樹と出会う前……清花さんと隼くんと出会った年だ。
いじめのことが書かれてないとすると、まだ1学期とか、春か夏くらい……?
「なぁ、それっていつだった? 季節だけでも教えて」
「ダメダメ! これ以上はダメだ!
ひとつだけ言えるのは、既に先輩と透瑠は面識があるってことだけ!」
ええーっ。清花さんと知り合ったのがGWだったから……5月以降か。
範囲が広すぎて思い出せない。俺何してたっけ……。
隼くんと樹は良くて、俺はダメ。
そして悪口でも、いじめのことでもない。
「じゃあ質問を変える。そこに、俺の秘密みたいなことが書かれてなかった?」