小動物な後輩君の愛が深すぎる
「ふぁぁ~~っ、ねみぃ~」
「寝不足で運転は危ないよ。もう少し早く寝たら?」
「わかってる。これでも早く寝てるんだよ……」
大きくあくびをする隼に溜め息をつく。
原因は、恐らく夜更かしによる寝坊。
早く寝てるって言ったけど、多分日付回ってるはず。
もう、せめて12時には寝なよ……。
すると、後ろから誰かが走ってくる音が近づいてきた。
「おっはよぉ~‼」
ニコニコしながらやって来た彼は、上川怜也くん。
隼の幼なじみで、私のクラスメイト。
「怜也おはよー」
「おはよう。今日はやけに元気だね」
「いやぁ~! まさかこの時間に隼がいるって思わなくて感動しちゃって~!」
大げさだなぁと思うかもしれないけど、隼が遅刻魔なために、こうやって一緒に登校したのは、入学してから今まで片手で数えるくらいしかない。
一緒に登校できるのが嫌なわけじゃないんだけど、私はあまり気分が乗らないんだよね。
その理由っていうのは……。
「あ! 黒瀬くんと上川くんだ!」
「今日もかっこいいな~」
「朝から目の保養~!」
「身長分けて欲しいわ~」