小動物な後輩君の愛が深すぎる

わ〜、久々のドヤ顔。

今年で3年生になるから気合い入ってるのかな。
なら、登校中に合流する日も増えるかも。



「あ、それ上川先輩のプレゼント?」

「そうそう。シンプルだから学校でも私服でも合うから便利なんだよ」



首周りに巻かれたストールを自慢する隼くん。

俺もラグ先輩からの白いパーカーを部屋着にしている。

まさか先輩のが当たるとは思ってなくてビックリしたけど……着心地が良くて、ここ最近ずっと着ている。


あ、先輩に言ったら大声上げて喜びそうだから内緒だよ?



隼くんと別れ、教室に入ると先に樹が登校していた。

口角を上げて、目を細めて、嬉しそうな顔をしている。
何かあったな?



「おはよう。何かいいことでもあった?」

「お! おはよう! バレンタインの日、デートすることになったんだよ~」

「へぇ、良かったな」



デートかぁ……。
バレンタインデーは難しそうだから、ホワイトデーにできたらいいな……なんて。






「どれにしようかな……」



授業終わりの休み時間。

スマホとにらめっこして、ひたすらお菓子のレシピを調べまくる。
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