小動物な後輩君の愛が深すぎる
チョコレートでもいいけど、ありきたりだよな。
あぁでも、このガトーショコラもいいなぁ。

へぇ、贈るお菓子にそれぞれ意味があるんだ。
花束を贈る国もあるんだな。ロマンティック~。



「透瑠、次移動教室だよ」

「えっ、あぁうん」



……っと、夢中になっててすっかり忘れてた。

昼休みにまた調べよう。



──キーンコーンカーンコーン……。



「朝からずっと調べてるね。目疲れない?」



昼食を終え、再びレシピを調べていると、樹がお茶を飲みながら話しかけてきた。



「大丈夫。それよりさ、樹は彼女からチョコもらったことある?」

「あるよ。ちなみに今年はスイーツバイキングに行くんだ~」



聞いてもないのに、自分から予定話しやがった……。
めっちゃ浮かれまくってるなー。



「へぇ、楽しそう」

「フフフ~。バレンタインの時期限定で、チョコレートファウンテンがあるんだって!」

「はいはい良かったですね。もうデートの話はいいから。今まで彼女からどんなチョコもらったの?」

「一昨年はまだ友達だったからクッキーで、去年は生チョコだったかな。でも、少し溶けてたんだよね」
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