小動物な後輩君の愛が深すぎる

そっか……チョコレートだと溶けるよな。

教室暖房効いてるし、ドーナツとかの焼き菓子のほうが良さそう。



「青石先輩にあげるの?」

「う、うん……」

「ファイト! 透瑠!」

「そのポーズ恥ずかしいからやめろ」



可愛くファイティングポーズして……。

恥ずかしいと言ったけど、正直少し嬉しい。

よし! バレンタインに向けて、土日はお菓子作りだ!







週末。

この前渡したカップケーキよりも、今回は気合いを入れて、ガトーショコラを作ることにした。


ガトーショコラは初めて作るので、親父に教わることに。

甘い物は得意ではないため、味見は両親に頼んだ。



「しっかり乳化させて」

「メレンゲは泡立て過ぎないで」



隣からアドバイスをもらいつつ、時々ドアの隙間から母の視線を感じつつ、作り続けること数回。

バレンタインデーの1週間前には、一からひとりで作れるようになった。

両親も絶賛してくれて一安心。
喜んでくれるといいな。
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