小動物な後輩君の愛が深すぎる

申し訳なさそうな顔で謝ってきた菫を見て、透瑠くんに口止めされているとすぐわかった。

苦手な菫のクラスに身を隠しにいくなんて……相当怒っているんだろう。傷ついているんだろう。


それからというものの。

一刻も早く謝らなきゃと、透瑠くんを見つけては声をかけようとするも……早足で逃げられてしまい……。

直接会えないかと連絡しても返事はなく、こちら側の一方通行状態。


結局全然話せず、あっという間に金曜日が来てしまった。


どうしよう。もう2月下旬だ。
このままじゃ3学期が終わっちゃう。


……こうなったら、最後の手段を使うしかない。











「本当に良かったの……?」

「はい……すみません、(かくま)ってもらって」

「ううん……清花、モルくんに悪いことしちゃったって、自分を責めてたよ」

「……彼女には自分の口からちゃんと話しますから……」
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