小動物な後輩君の愛が深すぎる
距離が近いなぁとは思ってたけど……別に嫌じゃなかったし。

ずっと避けていたから、マジギレさせたと焦っていたらしい。

悪いことしちゃったな。



「あの……こんな酷いことしてあれだけど……私、透瑠くんのことが……」



懸命に言葉を紡いでいる最中に、ガバッと抱きついて、



「…………好き。俺……ずっと前から清花さんが好きだよ」



2度、気持ちを伝えた。

……ヤバッ、顔……というか、身体中が熱い。

からかわれたくなくて、彼女の肩に顔をうずめ、背中に回している腕の力を強める。



「私も……好きだよ」

「えっ、本当⁉ それ、恋愛の意味として⁉」

「……うん」



ポツリと聞こえた声に体を勢い良く離し、再度気持ちを確認する。

顔はそこまで赤くはないけれど、その代わりに耳が真っ赤。俺と同じくらい照れているのがわかる。



「あの……キスしていいですか?」

「は⁉ 何言ってんの⁉ ダメに決まってるでしょ! ここ学校だよ⁉」

「口になんて贅沢は言いません! せめて頬に……いや、おでこだけでも……!」

「いーやーだー!」

「1回だけですから!」
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