小動物な後輩君の愛が深すぎる
キスのおねだり
お茶を準備していると、透瑠くんの叫び声が聞こえてきた。
多分、寝言のところを読んだんだろう。
あの紙……日付を見てすぐにわかった。
「書いててお茶をこぼしたからページを破った」と、言っていたから。
とはいえ、あんな長文書いてたのは知らなかった。
「塾の先輩、か」
「また妬いてるの?」
「いや、本当に年上好きだったんだなぁって。ですよね。そりゃあ人生の経験値もあるし、余裕もあるし、背も高いし」
最後の一言に強いコンプレックスを感じた。
なんとなくだけど……前より少し伸びたと思う。
自分じゃわかりにくいかな。
「背が高かろうが低かろうが、透瑠くんはそのままでも魅力的だよ?」
「そう? ……ありがとう」
あ、またタメ口になってる。
基本敬語だけど、時々出てくるからキュンってくる。
気を許してくれているって感じがして、ちょっと嬉しくなるんだよね。
「また可愛いって思ったでしょ」
「バレた?」
「もう……」
ありゃ、拗ねちゃった。