小動物な後輩君の愛が深すぎる


周りからの視線を浴びながら、2人で教室へ向かう。



「水沢! 昨日大丈夫だった?」
「運ばれたって聞いたぜ!」
「もう平気なの?」

「う、うん……」



中に入ると、早速クラスメイトから質問の嵐が。

樹の言った通り、既にクラス中に広まっていたようだ。


回復したと伝えると、クラスメイト達は安堵の声を上げた。

落ち着いたと思ったのもつかの間。



「ねぇ、青石先輩に運ばれたんだよね? 水沢くん、知り合いなの?」

「あぁ、うん。中学の先輩なんだ。先輩のこと知ってるの?」

「うん。去年お兄ちゃんが先輩と同じクラスだったんだ。美人で首席入学者で、男子から噂されてたんだって。
先輩が保健委員をやった時に、男子達が保健室に殺到して……中には、わざとケガした人もいたらしいよ」



クラスメイトの女子から情報提供された。

首席入学者だったんだ。

頭がいいのは知ってたからそこまでは驚かないけど……保健室に男子達が殺到した……?


それって、清花さん見たさに押しかけたってこと⁉

何だよそれ、めっちゃ迷惑じゃん!
確かに美人さんだけど、さすがに押しかけるのはダメだろ!
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