小動物な後輩君の愛が深すぎる
ざわざわ騒ぎ出す同校の生徒達。
実は、怜也くんも華やかで端正な顔立ちをしていて、長身のモデル体型。
しかも髪の毛をオールバックにしている。
こんなイケメンが並んで大きな声で話していたら、目立たないわけがない。
朝は静かに登校したいのにな。
なんて、そんな私の気持ちもつゆ知らず。
「隼くぅん、今日もモテモテですねぇ」
「いや、お前もだろ」
「えへへ。もうファンサービスしちゃう? こうやって、ウインクとか」
「ウインク? 俺できねーよ」
ちょっと! そんなことしたら余計騒がれるからやめてよ!
あんたらアイドルか!
と、心の中でツッコミを入れ、2人に顔を背けて再び溜め息をついた。
歩くこと十数分。学校に到着。
自転車通学の隼と別れ、怜也くんと下駄箱へ向かう。
少し静かになったものの、周りにいる生徒達から視線を集めている。
「怜也くん、嬉しいのはわかるんだけど、もう少し声のボリューム下げてくれない? ほら、みんな見てるからさ」
「あ、ごめんね!」