小動物な後輩君の愛が深すぎる
それからというもの、姉にまた毎週のように2人を家に呼んでもらい、自分も仲間に入れてもらった。
年上だから少し緊張してたけど、黒瀬さんも青石さんも温かく迎えてくれたおかげで、すぐ仲良くなれた。
中学生になると、一緒に登下校するように。
一緒に勉強したり、外に遊びに行ったりして、次第に引きこもることも減少。
本好きの樹とも仲良くなって、性格も少し明るくなっていった。
◇
「なるほど。笑顔に一目惚れしたのか」
「うん。清花さんも俺と同じで読書とゲームが好きで、毎週通信対戦してたんだよ」
家に遊びに来た時は、4人全員で対戦してたっけ。
毎回俺と清花さんが最後まで残って戦ってて。清花さん、ゲームめっちゃ強いんだよね。
「ねぇ、2年ぶりに会ったわけじゃん? 智恵理さんのことは話さなかったの?」
「あー、まだ話してないなぁ。姉ちゃんには昨日、『清花さんに会ったよ』って話した」
「ほぉ~。で、何か反応あった? 『そうなの⁉ 今度連れてきてよ!』とか聞こえなかった?」
「ねーよ。もし聞こえてたら朝イチでお前に伝えてるって」