小動物な後輩君の愛が深すぎる


……なんか、テンション低くない?
朝だから? それか、勉強の邪魔しちゃったから?

それとも……。



「どっか具合悪い……?」

「まさか。ピンピンしてますよ」



えええ、そんな低い声でぶっきらぼうな言い方されても。



「ごめん。テンション低いなぁって思ったから」

「あー……俺、朝はいつもこんなかんじですよ。
元気なので安心してください」

「そう……」



元気だと知って胸を撫で下ろす。

まぁ、朝から元気な人なんてなかなかいないよね。
透瑠くん真面目だから、頑張りすぎて少し疲れてるのかも。


隣に座り、教科書とノートを取り出していると、透瑠くんが「あの……」と口を開いた。



「昨日一緒に帰ってた男の子って……誰ですか?」

「ん? あぁ、怜也くんのこと? 友達だよ。相談に乗ってたの」



そう言うと、透瑠くんは少しホッとしたような表情を浮かべた。

昨日ってことは、見られてたのか。ずっと気になってたのかな?



「名前で呼び合うくらい仲がいいんですね」

「うん。彼、隼の幼なじみってのもあってすぐ仲良くなったの」

「えっ、そうなんですか?」
< 41 / 236 >

この作品をシェア

pagetop