小動物な後輩君の愛が深すぎる
……なんか、テンション低くない?
朝だから? それか、勉強の邪魔しちゃったから?
それとも……。
「どっか具合悪い……?」
「まさか。ピンピンしてますよ」
えええ、そんな低い声でぶっきらぼうな言い方されても。
「ごめん。テンション低いなぁって思ったから」
「あー……俺、朝はいつもこんなかんじですよ。
元気なので安心してください」
「そう……」
元気だと知って胸を撫で下ろす。
まぁ、朝から元気な人なんてなかなかいないよね。
透瑠くん真面目だから、頑張りすぎて少し疲れてるのかも。
隣に座り、教科書とノートを取り出していると、透瑠くんが「あの……」と口を開いた。
「昨日一緒に帰ってた男の子って……誰ですか?」
「ん? あぁ、怜也くんのこと? 友達だよ。相談に乗ってたの」
そう言うと、透瑠くんは少しホッとしたような表情を浮かべた。
昨日ってことは、見られてたのか。ずっと気になってたのかな?
「名前で呼び合うくらい仲がいいんですね」
「うん。彼、隼の幼なじみってのもあってすぐ仲良くなったの」
「えっ、そうなんですか?」