小動物な後輩君の愛が深すぎる
「いよいよ今日販売かー、楽しみ~! 清花もこれ好きなんだよな? 買うの?」
「いや。今日体育があって、時間に間に合わないから……」
隼に返答した後、紙に写っているハンバーガーの写真を見つめる。
2年生最初のビッグバーガー。
中間テストに向けて、食べてパワーつけたかったけど……今回は見送るか。
「あー……なら、清花の分も買ってこようか?」
「……え?」
隣を見上げると、ニコニコ笑顔でこちらを見つめる隼と目が合った。
「いいの⁉」
「うん。俺も4時間目移動教室だけど、購買に近い場所だから」
「ありがとう……! お願いします!」
どんより曇っていた心がパアッと晴れた。
あぁ、これでテスト頑張れるよ。
ありがとう、本当にありがとう……。
◇
隼にハンバーガーをお願いした後、現代文の授業で行われる漢字テストの勉強に取り組む。
「……清花ちゃん、漢字テストの範囲ってどこだったっけ?」
「え、忘れたの? 今勉強してるところの……ノートに書いてないの?」